
個人住宅のエコ化なら、ただの点。けれど団地全体で農園や雨水利用を共有すると、
住人同士が笑顔を交わし、コミュニティが芽生えてくる。
ディベロッパーでなく、一人の熱い心が「エコロジー団地」に結実しました。

「エコロジー団地 池田の森」の中心部分には田んぼと畑がある。また、ベーカリーカフェやショップもあり、人の往来が町らしい表情をつくりだしている。
静岡駅から車で約15分、にぎわいが残る道路を一歩入ると「エコロジー団地 池田の森」に辿り着く。ここは、いわゆる戸建分譲地で、住宅は建て主の自由に建てられ、全35戸の住宅群が囲む中心に、なんと食用の無農薬農園がある。
ニイニイゼミがヂーッと鳴く夏の盛りに、青々とした稲や作物が風にそよぎ、食卓に実りを届けるだけでなく、自然の冷却装置ともなる。畑を囲む家々は窓を開け放し、夕方には帰宅後に野菜の手入れに現れる父親たちの姿もある。
「ふつうの分譲地にいかにエコを盛り込むかがテーマでした」と語るのは、この団地を立案し、事業化の許認可取得から用地確保、プランニング、販売までを一人で手がけた開発者の漆畑成光さんだ。
漆畑さんは、ゴルフ練習場だった1万平米を受け継ぐことになり、この土地をベースに環境と豊かな暮らしが共存する住宅地づくりをしようとゼロから事業に挑んだ。東京で結婚9年目だった当時、妻・多恵子さんに「聞いてない」と呆れられつつ賛同を得て、静岡へUターンした。
「個人住宅のエコ化の追求ではなくて、住人が自然の恵みを日々感じながら暮らせる団地全体のエコ化を形にしたくて、もっとも大事な食の安全の源泉となる農園を中心にした住宅地を計画しました」
真ん中に1000平方メートルの農園、周りに35区画の分譲地、オフィス・アトリエ棟、店舗を配置。エコビレッジを形にする過程で設計士や役所担当者に恵まれて、雨水調整貯留浸透装置を配備した戸建住宅団地「エコロジー団地 池田の森」は2002年着工、04年から人が住み始めた。約5年で全戸分譲、現在33軒目が建築中だ。 |
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シンボル的な風車とソーラーの発電システム2基で夜間の歩道内の5灯をまかなう。 |
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